2016年11月8日 4団体 政府交渉記録 その8

(承前)
要望1 ④現在の放出量

司会:そうですね。みなさん、あればどんどん出てくるというところですけども、では、お答えいただいたところでとどめていただいて。続きまして「④番、福島原発から放出された放射性物質の累積量(ベクレル)を示されたい。また、現在、福島第一原発から放出されている放射性物質の量(1日当たり)を示されたい。」よろしいでしょうか。よろしくお願いいたします。  

原子力規制庁熊谷:原子力規制庁です。まずはじめに、放出された放射性物質の累積量なんですけれども、こちらについては、事故当時にほとんどが水素爆発等で放出された量がほとんどありまして、その量がヨウ素換算で 50万から100万テラベクレルと我々としては認識しております。そのうちのセシウムについては、1から2万テラベクレルということで、だいたい10の16乗のものが当時のオーダーでして、それ以降は16乗というオーダーの所に埋もれてしまうようにだんだんと減衰しておりますので、セシウム137でいうと10の16乗オーダーのものが放出されております。現状ですけれども、1日当たりと言うのは東京電力のほうの報告受けてなくてでですね、年間あたりと言うのは報告を受けております。立ち位置を365日としてこちらで割った結果ですね、今10の7乗オーダーのセシウムというのが放出されております。ということで、事故当時から比べると9桁落ち程度のセシウムが放出されております状況になります。以上です。

司会:ご質問ありますでしょうか。はい、では、こちらの前の方。

宍戸:いいですか。規制庁さん、前回の私の質問に対する答えと、今回全く違っているのはなぜですか。前回はこのデータは東京電力が出したもので、桁の段階で信用に値しないので我々は、これは答えることができないという回答だったのですが、団体が増えると急に答えがでてきているという、このいい加減さは私は非常に腹立たしいと思うんですがどうなんでしょう。

原子力規制庁熊谷:ちょっと、前回のフォローアップができていなくてもうしわけなかったんですけれども、現状で我々が認識しておりますのは、先ほどもうした値でございます。

宍戸:東京電力の試算に基づいてですか?

原子力規制庁:あの・・・累積量につきましては・・・いえ、あの、こちらは、当時の原子力保安院が事故当時に放出されたデータをIAEAというところに報告した、その値でございます。

中手:一日当たりについては東京電力から報告来てたよね。

原子力規制庁:ええ。一日当たりには一年に一回報告を受けてますので それを365日でわったものの値でして。

中手:今の数字はいつ受けた報告なの?

原子力規制庁:これは27年度でございまして、本年の5月ごろでございます。

宍戸:28年度ですね?今年度は。

原子力規制庁熊谷:えっと、28年度の報告は、来年の3月で一回まとまりますので、今、我々が最新のデータと思って持っているのは前年度のデータでございます。

宍戸:まず第一に、様々な工事をやってきているので、かなりの幅の変動ができてきていることが東京電力記者会見で出ているはずです。規制庁さんがそれをご存じないとは思えないんですが、桁が一つずれたりしている部分があるはずですので、そこのところをまるめて、一日どれぐらいというのをお答えになるのは、あまり正確ではないんではないかなというのが一つ。もう一つ、爆発の話を話していらっしゃいましたけれども、海に流れた量も含めて確認したいんですけれども、海に流れた量に関してはどのようになっているかお答えいただけるでしょうか。

原子力規制庁熊谷:海に流れた量も、当時はちょっと支配的でございまして、そちらについては、4700テラベクレルということでございまして、桁でいうと、10の16乗オーダーのベクレルというほうがカレントです。  

宍戸:セシウムですね。五年間でですか? それとも・・・どういう風に換算して・・・

原子力規制庁熊谷:こちらも、テラという10の12乗オーダーのものが事故時に出ましたので、それ以降はテラオーダーのものは、海に流出してませんので、足し算するとテラのところに含まれるという推計値になりまして、4700テラベクレルというのが、累計として海に放出された放射性物質量というふうに認識しております。

中手:まずその累計のお話しなんですけれども、先ほど、ヨウ素、セシウムということで。それ以外もちゃんと算定・推計しての数値ですか。

原子力規制庁熊谷:先ほどの冒頭に申しましたのは、ヨウ素131、セシウム137以外にも累計した数値でございます。

中手:どんなものが、どれくらいというのが、今わかりますね。では、後程でもいいです。あ、簡単に出るのならお願いします。

原子力規制庁熊谷:セシウム以外に、ストロンチウム、それからプルトニウム等の放射性核種を合計した値でございます。

中手:わかりました。後、一日当たりと言うのは、まるめて数字だけ出てきましたけれども内訳もあるんですか。空に、空間にいくら、海にいくら、何々がというのもありますか。

原子力規制庁熊谷:ございます。空間につきましては、1.4×10の17、あ、10の7乗ベクレルと言うのが液体です。

中手:液体?

原子力規制庁熊谷:あ、失礼しました。気体、一日あたりの量でございます。液体につきましては、1.3×10の4乗ベクレル、これが一日当たりの液体量でございます。

中手:え、気体?液体? 

司会;もう一度お願いします。

原子力規制庁熊谷:繰り返します。えっと、気体が一日当たりが1.4×10の7乗ベクレル、液体が1.3×10の4乗ベクレルということです。

中手:核種の内訳もあるんですか。

原子力規制庁熊谷:核種は今、ちょっと持ち合わせておりません。

中手:その積算根拠も報告させていますか?

原子力規制庁熊谷:積算根拠・・・?

中手:どうやって計算したんだってことですよ。

原子力規制庁熊谷:あ、これはですね、えーと、気体につきましては今、1から4号機、もう格納容器、建屋の機能等無い状態の号機もありますので、格内機ダスト管理システムというところで格納容器内の気体を引っ張ってますし、それ以外の所を通って外に出るものにつきましては、ダストモニターや放射線機器を最も流量が流れるところに設置しまして、その合算値の方で我々の方にデータの報告が来ております。

中手:海の方はどうですか。液体の方は?

原子力規制庁熊谷:液体はですね、液体として海に放出されているのが、地下水バイパスと建屋の前で井戸でくみ取って出すものと、あと、サブドレント、これは建屋の周りのくみ上げ水なんですけれども、それのデータが来ておりまして、それを合算した値が先ほどお伝えした数字でございます。

中手:はい。
(続く)