第1回政府交渉の記録 その9(この項目最終)

宇野共同代表:3番の質問に関して「人権としての避難の権利」という事についての回答がきちんと得られなかった。「支援地域の縮小の方向」という話も伺っているし、「新たに避難する必要はない」という表現は、「支援対象地域に住んでいる人たちには避難の権利はない」という意味での言葉なのか、そこも含めてきちんと文書で回答して下さい。

 それから私たちは、日々被曝を重ねながら、初期被曝をして生きているということで、時間との戦いという面もあります。いつ病気が発症するかもわかりません。既に発症している人も、闘病中の人もいます。そういう方々の思いをきちんと感じながら。私たちが今直面しているのは、長期低線量被曝の問題です。汚染の実態を調査してほしいし、長期低線量被曝に関して最新の知見を取り入れながらもう一度きちんと評価し直してください。今日は一つ、2014年10月に『ブリティシュメディアジャーナル』という雑誌に掲載されたコホート研究が出ています。被曝に関しては、1回で100mSv被曝した場合と、長期間をかけ得て累積で100mSv被曝した場合には、健康影響に差がない、という結果が出ています。これは、30万人以上の、イギリスの原発労働者のコホート研究で出ている、非常に大きな研究結果だと思います。そういうこともとらえた上で、もう一度きちんと説明して下さい。文章を打ち出してきたので、お渡ししますから、次回、答えをお願いします。

中手共同代表:時間が押して申し訳ありません。今、話があったものも含めて、回答文書は福島みずほ議員の事務所にお願いします。こういう、当事者と政府との話し合いの場というものは、問題が長く続く、時間がかかる、何度も何度もお話を繰り返していくものだと思うので、今後とも必要だという共通認識を持っていただいて、今後もこういう場を求める場合があるだろうと思います。長い時間、ご協力をありがとうございました。
 これで、第1回政府交渉を終わりたいと思います。ありがとうございました。

(以上、9分割して、当日の交渉の記録を投稿しました。
一括した長文の形にしなかったのは、長文メールや大きなファイルを読むのが困難な、
携帯電話を使っている、PC普及率が低い福島県内の皆さんにも読んでいただけるようにするためです。

分割して掲載する形になり、申し訳ありません。 宍戸俊則)