2016年11月8日 4団体 政府交渉記録 その27

(承前)

宍戸:時間がないところですみません。特に、国の皆さんに確認しておきたいのは、原発事故でこれに近いレベルでひどかったのは、チェルノブイリだけなんです。チェルノブイリで何をしたか、どのような対策を国がとったか、勉強してください。危険なのは、放射線ではなくて、放射線を出す放射性物質です。袋が破れたら飛ぶんです。いっぺん地面におっこったものはもういっぺん舞い上がるんです。そして、口から鼻から入るんです。カウントしてないでしょう? 福島県外も含めて。それ、あなた方、全員でサボってんですよいで、、、実は福島県の戸別調査、非常に人数の少ない中をやりくりして、志願者等々集めて、四苦八苦して出しました。私それをききました。だけど、十分な準備をするどころか、避難者の方を全く、、、初めて聞いたという戸別調査の方も相当数いらっしゃいました。なんで? 国が助けてないんですよ! 人出してください! 調査の人出してください! 調査の金出してください! そして時間をのばしてください。まず、一番先に、ここでできることは、今度の3月、皆さんの中には、もう学齢に達したお子さんをお持ちの方いらっしゃるはずです。就学時健診何月でした? 制服の準備いつ始めました? ランドセルいつ買いました? もう今、11月ですよ。まだ次にいく学校決まってないんですよ。その子どもの気持ち考えてください。行く場所がないかもしれない、どこにも行けないかもしれない、最悪の場合、親子分離するかもしれない。その子どもの心傷つけているの、あなた方ですからね。

会場:そうだ! (拍手)

宍戸:運悪くここに来てしまったなあと思っている方いらっしゃるかもしれません。だったらこういう風に私当たられたんだと、「おまえらもだぞ」と帰って仲間に伝えてください。ぜひ伝えてください。お願いします。

中手:時間もなくなって少しあせっているんですけれどね、少し整理する意味で、確認をしたいです。今の話の中で出てきた話題です。まず、避難者の中で、ほとんど、大多数の避難者は、まだ帰らない、帰れない、という判断をしてますよ。先ほど新妻さんへの質問でね、新妻さんもうなづいていらっしゃったけど、これはもう、事実として、皆さん、確認できるでしょう? 一番多い選択肢はそれだと。福島県は少なくとも、そういう結果を把握してますよね? 新妻さん。

福島県新妻:・・・

中手:戸別訪問だと私も含まれてないから全部を反映はしていないんだけれども。私もすでに昨年12月で出てしまっているので、借り上げ住宅の供与は終わっていますからね。そういう人を含めても、一番多いのは、そうだと言って間違いないじゃないですか、ね? 福島県がそういうんだから、そうですよね? 国の皆さん。同意しない? そんなわけ行かないでしょ、一番多いんだから。で、今も議論になっていたように、なぜ帰らないのか、帰れないのか、っていうのは、われわれこの状況では帰れませんと、そう考えているからなんです。除染もしかり。もう5年もたっていればですね、すでに子どもたちも、われわれ大人もです、避難先の生活があります。そこを簡単に「帰れる」という、「帰る」という判断はできないです。で、先程来、何度か、国の方も、福島県も言っておられるのは、「それぞれの選択を尊重します」と。避難を続けるも、帰還されるも、そもそも避難せずに汚染地域ではあるけれども居住を続けるも、どの選択もまちがってないですと、こういうことをおっしゃってます。それも、いいですよね? 子ども被災者支援法にはそう書かれています。ですから、避難者の中で、大多数は、避難継続を希望しているし、その選択は間違ってないんですよ。この前提で、お話進めていいですよね? 

会場:(拍手)

中手 異議のある人は言ってください。ではその前提でお話はこれから進めます。2番目、もう一個確認しておきたいんですが、先程来、戸別方法の話が話題になっていますが、そもそも、無償供与打ち切ります、発表してから戸別訪問やっている、これ自体が間違っている、戸別訪問の内容、やり方、例えば今も言ったように、避難者の全体像つかもうなんてしていないんですよ、私のところ来ていないですもん。全体像なんてつかめるわけないじゃないですか。今も、住宅の供与受けてる人だけですよ、やってるのは。全体像分かるわけないですよ。わかるわけないのに、もう必要ないという判断はそもそも間違っているんですよ。これに同意した国は決定的なミスですよこれは。

会場:そうだ、そうだ。(拍手)

(続く)