2016年11月8日 4団体 政府交渉記録 その11
(承前)
要望1 ⑦子どもの甲状腺がん
環境省:⑦について環境省からご説明をさせていただきます。今般の原発事故に伴う放射線に関わる住民の方の健康管理について、医学等の専門家のご意見を十分尊重した上で、コンセンサスが得られた科学的知見に基づいて進めることがなによりも重要かと認識してございます。環境省が開催いたしました住民の健康管理のあり方に関する専門家会議の中間とりまとめにおいて、原発事故にともなう住民の被ばく線量に関しまして、チェルノブイリ事故後の線量より低いことや、チェルノブイリの事故で甲状腺がんの増加が報告されたのは事故から、4~5年後のことであることもふまえた上で、先行検査で発見された甲状腺がんにつきましては、原発事故由来であることを積極的に示唆する根拠は、現時点で認められないとされているところでございます。また、福島県が開催いたしました県民健康調査検討委員会では、健康調査における中間とりまとめでも、これまでに発見された甲状腺がんにつきましては放射線の影響とは考えにくいと評価されております。いずれにいたしましても福島県の甲状腺検査は現在も継続中でございます。環境省といたしましては、引き続き福島県の甲状腺検査の動向を注視していくことが重要だと考えております。また甲状腺検査の今後のあり方につきましては、県民健康調査検討委員会で検討されるべきものでありまして、現段階で何らかの見解を述べられる状況ではありませんが、当委員会の議論については引き続き、注視してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても環境省といたしましては、福島県での県民健康調査が適切に実施されますよう引き続き、必要な施策を行っていきたいと考えてございます。
要望1 ⑧大人の甲状腺がんと白血病
司会:続けまして、⑧大人の甲状腺がん、白血病など事故以後に多発している健康障害について、どの程度把握し、放射線被曝との関係をどのように捉えているか、見解を示されたい、こちらお願いしたいです。これについて回答をお持ちの省庁さんいらっしゃいますでしょうか?
(政府側 沈黙)
司会:ないということで、一度、次に進みます。⑨除染廃棄物の仮置き場や仮設焼却場の状況をどう把握しているか。これが汚染拡散と被曝要因の一つになっていると考えているか、についてお願いします。
(続く)