2016年11月8日 4団体 政府交渉記録 その6

要望1 ②除染土搬出

司会:では、一度区切らせていただいて、次の二の質問に参ります。また関連にお話ししたい方がいらっしゃいましたら、その中でお願いしたいと思います。二つ目の質問項目に参ります。<除染土を中間貯蔵施設へ運び出す計画とその進捗状況、および、作業者および周辺住民への運び出し作業に伴う被ばくリスク(主に吸入による内部被ばく)への対応について示されたい。>こちら担当部署の方コメントよろしいでしょうか。すいません。続けて恐縮です。 

環境省在原:一緒に要望の問題についてお話すればよろしいんでしたっけ。

司会:はい。

環境省在原:除去土壌等の、中間貯蔵施設への輸送なんですけれども、今年度から段階的に輸送を増加するということで計画を立てておりまして、 まず今年度はですね、全体でですね10万立米の輸送を実施する計画を立てております。十月末までに六万立米の中間子貯蔵施設への搬入を完了しておりまして、引き続き十万立米の輸送に向けて今後も作業を進めていく予定でございます。仮置き場からの搬出作業においての吸入による被ばくというお言葉だったんですけれども、搬出作業にあたってはですね、土嚢を積載したトラックの荷台をシートを覆うなどして 作業環境と周辺の環境に配慮をしております。除去土壌からの飛散防止対策というのを行っております。また、作業員につきましても、除染原則に基づいて必要に応じてマスクをして行う等必要な措置を行っておりまして、作業員の放射線防御の措置も併せてこうじているところでございます。以上です。

司会:はい。ありがとうございます。これについて質問ご指摘・・・はい。

熊本:ひだんれんの熊本と申します。日曜日にですね、NHKが「灰色のコスト」という番組をやりました。で、その中で、除染したものをですね、中間施設に運ぶときに費用がすごく、8倍ほど予算よりもオーバーしていると。その原因と言うのは袋が破けていて、それをもう一度詰め直さなければならないからだという風に言ってました。かなりですね、もう5、6年近くなるわけですから、そういった袋が破けるということは 当然予想されていたことだと思うんですけれども、そこらへんのことをどういうふうに認識されていますでしょうか。

環境省在原:NHKさんの番組についてはNHKさんの取材に基づくものもございますので、すべて環境省で承知しているわけではございません。そこはご了承いただきたいんですけれども、ご指摘のようにですね、経年劣化している事例も0ではございませんので、そういったものについては、そのまま運ぶのではなくてですね、きれいな新しい袋につめかえて、輸送中に飛散しないように、必要な措置をしたうえで運んでいるということでございます。除染作業はですね、先ほども申し上げましたけれども、これまで状況を踏まえてですね、適宜、計画等も更新しまして進めてきた状況でございまして、当初、袋詰めしたものが破けてしまっていると言う事例もあるので、そういったところからですね、生活環境に支障が生じないように、輸送の際に適切な措置をこうじて、環境省としては対応していきたいと考えております。

草野:避難住宅問題連絡会の草野と申します。まず先にお伺いしたかったのが、フレコンバッグと言われる物の耐用年数は何年でしたでしょうか。

環境省在原:フレコンバッグごとに異なりますので、一概に何年と申し上げることは難しいんですけれども・・・。

草野:最大で何年かご存知ですか。 

環境省在原:最大でございますか。メーカーさんによって違うと思うんですけれども。

草野:はい、販売されているものの中で最大です。だいたい何年ぐらいと思われますか。

環境省在原:すべての販売されているフレコンバッグを環境省で全部把握しているわけではないので。

草野:じゃあ、お一つでも、知っているものを答えください。

環境省在原:一例として5年程度のフレコンバッグがあることは承知いたしております。

草野:一般的に3年ぐらいと言われています。5年ぐらいというとおそらく最長だと思います。実際に破れているんですよね。さっきの飛散の話がありましたが、実際にフレコンバッグの傍に人が暮らしていると言うのが福島です。それを詰め替えるという時にも、もちろん無風ということはありえないので、飛散はおきます。そういうことについてはどのように認識されていますでしょうか。

環境省在原:えっとですね、フレコンバッグ今保管している状況でも、シートがけ等をしておりますので、破けたからと言って、それがただちに全部舞い上がるという状況にはないということをまずご承知いただければと思います。でですね、環境省の管理している仮置き場においては特措法に基づいて、仮置き場は空間線量を計測することになっておりまして、空間線量モニタリング等で飛散等による土壌の汚染等の事実がないことを確認いたしまして、適切にモニタリングをしているところでございます。

宍戸:えっと、ここで言っている状況と言うのは、進捗状況と言うのは、何年たったら今積みあがっている仮置き場のものが運び終わるのかというのが一つ、それから今、各学校の校庭等に埋められたり寄せられたりしているものが運び出されるのはいつまでか、それから、各家庭の地下に埋設した等のものが運び出されるのはいつごろか。もっと端的に言います。いつになったら原状復帰するのか、見通しを言ってください。

司会:よろしいでしょうか。すみません。

環境省在原:環境省においてはですね、先ほどもうしあげた今後5か年の計画というものを出しておりまして、その計画の中でですね、今後5年間でどの程度の量の除去土壌というものを、各地点から各自治体から中間施設に搬入するかということは出しております。ただですね、一方で中間貯蔵施設というのは、そこに暮らしていらっしゃった方の用地を環境省のほうでお借りするなり買わせていただいてそこに施設をつくるものですので、そういった用地取得の状況等も踏まえて、その計画の中で適宜見直しながら進めていくことが必要でありまして、この場で確実に何年に何袋と言うことは申し上げることはできませんし、搬出に当たってもですね、福島県内の各自治体さんで除去土壌等保管されておりますので、それぞれ保管されている自治体さんのお話も伺いながら、計画を立てていく必要があると考えております。

(続く)